ずっと使える読書感想文の書き方 改訂版

読書感想文…。

本当に、苦手なお子さんがいる家庭では、いらねーって思いますよね、夏休みのこの宿題…。
だって、そもそも感想を持たないですからね…。

「どうだった?」
「別に」

「何か感じたことないの?」
「おもしろかった。」
「どんな風に?」
「…わかんない」

みたいな感じではありませんか??

とにかく書かなきゃならないのに、1日たってもほぼ白紙…。


そんなわけで、そんな苦手なお子さんのための、読書感想文の書き方を伝授します。
これは小論文にももちろん使えます。ぜひ参考にしてみて下さいね。


一番大切なポイントはコレ!
1.先に感想を5パターン用意しておく
読書感想文や小論文のポイントは、

「題材を与えられてから考えるのではなく、最初から持論パターンを作りそれに結び付けること」 

です。受験などの時間制限がある場合は特にこのスキルが必要になります。


POINT!
本の中からどこでもいいので持論に結び付く部分を探し抜き出す

失敗パターン:本の趣旨から自分の考えを導きだそうとしてしまう




ちなみにこの方法で、国語の点数がいつも40~50点台だった長男でしたが、常に90点前後をマークできるようになりました。
かつての教え子たちも、第一志望校に軒並み合格しています。

国語は、解き方・考え方のコツさえわかれば、ぐんと点数が伸びる科目です。

私も最初、国語はすごく苦手でしたが、この方法を高校3年生の時に身に着け、全国統一私大文系模試で、現役1位をとりました。
その時の偏差値は93でした。←そんな偏差値あるんだと自分でもビックリ。


ご参考までに、当時、最も影響を受けた参考書がこの先生の本です。同年代の方ならご存知の方もいると思います。
代々木ゼミナールの田村先生。

最近でのおすすめの国語の本はこちら



文章を文章で考えるから苦しい
2.文章は図形で考える
国語が苦手な人(またはお子さん)は、文章を文章で考えようとするので、苦しくなってしまいます。

文章は、下記思考システムに則り図形で考えて下さい

【アウトプット→インプットの法則を守る】
 
・常に考える順番を結論(アウトプット=OUTPUT:だから何だということ)からにすること
・そこに入れるインプット=INPUT(結論をいいたい理由)を考えること

 

【枠を作ってからそれに合う量の文字数で考える】
 
・作文でも論文でも、与えられた分量(例えば原稿用紙2枚とか)をだいたい4等分して枠を作ってしまいます。←これ大事。
・その枠に入る文章を考えること



ものすごく短い文章でも、逆にものすごく長い文章でも、原理原則は同じです。




本に合わせて一部分だけ書き換える
3.パターンを作っておいて、後は本に合わせてほんの一部分だけ書き換える。
作業としては、本の中で、用意した感想に結び付けられそうなところを探し、用意していたベースのほんの一部分だけ変えて感想文(または小論文・作文)を完成させるだけです。




だいたい次の5パターンを用意しておけば、これから先読む本や出されるお題に、何かしらはひっかかります(当然、例外もあります)。
なので、あとは本の中で、どのパターンだったら結び付けられるかな~という部分を探せばいいのです。

①人間と自然との共存

②自分を見つめるということ

③命の重みについて

④科学の発展・生命倫理の尊重

⑤高齢化社会・様々な人との共存








5パターンの作り方
4.最初は誰かのマネでよい。型を作りしっかりその型を覚えることが大切
最初は上手に書けないと思いますが、このシステムに則って何度も書き直しをすると、半年~一年くらいで、小学5年生でもこの程度の文章が書けるようになります。
(というより、書けるようになることを目指します)

多くのことは上記5テーマのどれかにひっかかります。本質的なものだからです。

国語が苦手な人は、だいたいがこの持論が明確でないので、言葉で表せないのです。

文章を書こうと思って思考する、という順番はとても労力がいる作業であり、また成果が出ません。

先に思考あってこその文章です。

ひな形の具体例として5つのテーマのうちの②自分を見つめるということについて書きますね。

自分を見つめること、というテーマは究極のところ、自分と他者との違いを明確にするということです。 

学年が小さいうちは、お友達や家族にしてもらってうれしかったこと、いやだったことがどんなことか、そこから自分はそうしよう(またはやめよう)ということでいいと思います。

最初はアレンジして書くところから入るのも一つのれっきとした勉強方法です。
まずは完全コピーでも良し、そこから一部分だけ自分の言葉に置き換えてみる。そんなやり方で進めてみて下さい。

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実践方法
5.具体的なやり方
そもそも、このひな形が作れないし~という問題が発生するかと不安になりますよね。
こんな風に誘導していきます。

親「今日から、ご飯、自分でお肉になる鶏をつかまえて、さばいてきてっていったらできる?」

子「できるわけないじゃん」

親「今日から、自分でお米と野菜作って。もし天気が悪くて育たなかったらその年はご飯なしだよ」

子「ありえないし」

親「今日から電気を一切使わない生活をするので、暗くなったら寝ます。テレビも見ません。ゲームもやりません。電話も電子レンジもありません。」

子「無理だし」



このような会話から、

「そうだよね、じゃあ今手に入っているものを、もし急に今日から手放さなくてはならなくなったら、とても困るよね。」



という気持ちを確認します。
その気持ちを書いてみよう、と書くことをスタートさせます。

最初は1行くらいしかかけなくてもいいんです。

「もし今日から何もなくなったら、困ると思います。」

みたいな表現でも。というより本当に苦手な子はこんなところが精いっぱいでしょう。


そこから

「何もなくなったら、という例を書き足してみよう。たとえば何がなくなったら困る?」
と聞いていきます。

「ゲーム」

「他には?もう一つくらいないかな?」

「テレビ」

「わかった、じゃあゲームとテレビを足してみようか」



このようにすると
「もし今日から何もなくなったら困ります。たとえばゲームとかテレビなどです。」

というように少し文が長くなります。

「じゃあ、どんな風に困るかな?」

「やることがなくなる」

「そうか。やることがなくなったらどんな気持ちかな?」

「つまんない」

「じゃあ、そのつまらないという気持ちを足していこうか」



このように足すと、
「もし今日から何もなくなったら困ります。たとえばゲームとかテレビなどです。これらが急になくなってしまったら、毎日することがなくなってつまらないと思います。」


こうやって、文を少しずつ長くしていくのです。

続き:じゃあゲームやテレビがなかった頃の子供たちはどんな遊びをしていたのかな?ゲームやテレビは誰がどんなふうに発明したんだろうね?インターネットで調べて教えてくれる?といった感じで広げていきます。


1日で全部を書き上げようとは思わないようにして下さい。 ←これも圧倒的に多い失敗ポイント
1日で最初のブロック(起承転結の、起の部分)の半分ができたら上出来です。


実例
いずれも小学5年生、指導前は2日経ってもほぼ白紙の状態の子が書いた文章です
お題
人間と自然との共存について思うことを書きなさい

◆赤で囲った書き出しにも注目。最初からこの書き出しで書くというパターンにしてしまうと楽です。 

A.起承転結バージョン①こちらからダウンロードできます


お題
食べ物について思うことを書きなさい

B.起承承結バージョン①こちらからダウンロードできます

日常の、ものすごく短い文章で考え方を身に着けるのもおすすめです。

お題
【私は今晩、牛肉のステーキが食べたい】と伝えよ

A.起承転結バージョン

起:今晩のおかずで食べたいものがある(あるいは、今晩肉が食べたい)
承:なぜなら最近、魚ばかりだったからである
転:しかし同じものばかりを食べていると遅延型アレルギーになる可能性もある
結:だから今晩、牛肉のステーキが食べたい

B.起承承結バージョン

起:今晩のおかずで食べたいものがある(あるいは、今晩肉が食べたい)
承:なぜなら最近、魚ばかりだったからである
承:さらに最近、肉といっても鶏と豚肉しか食べられなかった
結:だから今晩、牛肉のステーキが食べたい



※恐縮ながら有難いことにご相談いただくお声が増え、個別対応しきれなくなってしまいました。
 2017年度夏休みを目安に講座を開設する予定ですので、こちらの予定を時々チェックしてみて下さいね。
 発達障害改革講座 各種


シリーズの記事はこちら(過去関連記事を整理した関係で削除した記事が多数あります):
国語が苦手な方に:1.文章を図形で考える②実践編



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