大切なことは相手に伝える「技術」

毎月、第一・第三月曜は、お子さんのこと・夫婦のこと・仕事のことなど実際の事例なども時折交えながらアドバイスなどをご紹介していきます

育児や、夫婦間などで一番不愉快になること、それはきっと

「何回言えばわかるの!」
「いちいち言わないとわからないの?」

こんなところではないでしょうか。


例えば子供に対しては

何度言っても、寝る時間を守らないでゲームをやっている
何度言っても、宿題をやらない
何度言っても、片付けない


夫に対しては

いちいち指示しないと、自分や子供たちの具合が悪くても何もしない
いちいち指示しないと、こちらがものすごく忙しくてもそばでゴロゴロしている
いちいち指示しないと、頼んだことが満足にできない


こんなことが続くと

・考えられない、ありえない
・ひどい
・信じられない
・常識がなさすぎる
・許せない・・・etc

そんな気持ちになりますね。

だいたいが自分の中では当たり前だと思うこと、やって・あるいはやらないで当然と思うこと、
そうした「自分が常識と思うライン」から相手が外れた時に起こります。


こういう時についやりがちなのが「感情的」に伝えてしまうこと。

猛烈に怒りが湧いてきてパッカーンと何かの蓋が開き、

「あんたはね、〇〇で✖✖で、あの時もこうで、だから△△△で・・・(続く)」と言い続けてしまう・・・。

「何回言ったらわかるんじゃ~ボケ!」



あるいは全く口をきかない無視大作戦。
どうせ言ったって無駄でしょ、という怒りやむなしさから黙ってしまいます。

「・・・・・・・・・」



これらはいずれも
「自分と同じ不愉快さを相手にも与えてやりたい」といった無意識的な感情が引き起こしている
ことなのですね。経験からくる防衛本能なので、ある意味、仕方ないともいえるかもしれません。


どうしてここまで頭に来たり、不愉快になったり、むなしくなったり、悲しくなったりするかというと、それは

「自分のことをないがしろにされた気持ちになるから」

なのです。

しかしながら子供は、言葉でコミュニケーションを円滑に進めるだけの知識も経験も乏しいので、親が感情的になってまで伝えていることなど、全くといっていいほど聞こえていません。
右から左へ素通りです。
全く同じことがパートナーが未熟な場合にも起ります


そんな時に子供は何を感じているかというと、実はその奥底にある親の人間性、なのです。

なので、全力で感情で訴えても、親という権威を振りかざして説教しても、実は伝わらないのですね。
わかった、と表向きは返事をしても、心の中ではしらけているかもしれないのです。

伝える時に大切なことは、正直さ。
そしてどのような相手であれ一人の人として尊重する謙虚さです。



たとえば何度言っても夜遅くまでゲームや携帯いじりをやることをやめないで朝起きてこない。
こんな時は、まずはその理由を考えてみて下さい。

寝付きたくても寝付けないのか
ゲームを通して知り合った二次元の友達が悩みを聞いてくれているのか
前日の損失をどうしても取り戻さなくては、と熱くなっているのか
好きな子がいるのか
そこで得た知識が学校での自分の存在価値を守ってくれているのか
本気でYoutuber(ユーチューバー)に憧れているのか

そこには単に快楽に没頭しているだけではない、様々な理由があったりします。
場合によっては無意識からくる孤独感などもあるため、本人も気付いていないこともあります。

子供にとってゲーム、あるいはパソコン・携帯・ネット上の情報などに全くついていけていない親の言うことなんて、聞いてられないのですね。
何にも知らないくせに・・・と思っています。

ましてや学校なんて行きたくない・行く意味がわからないなどと思っているお子さんには、どれだけ寝不足が体に悪いか・遅刻欠席が良くないかを訴えたところでどこ吹く風です。


どんなゲームやってるの?
ふむふむ、そのゲームのどんなところが魅力なの?
やり方教えてみてくれる?

まずは頭ごなしに注意するのではなく、同じ立場で見てみる・聞いてみる・経験してみる。

そうすると意外とストーリーが奥深かったり、結構な技術や知識を持っているんだなと驚かされたり、子供なりの世界や理由があるんだなということを知ったりすることも多いのです。
子供の方も、親が基本的なところを共有してくれている・理解してくれているということへの安心感・信頼感は大きいですよ。

その上で

「きっとあなたなら大丈夫だとは思うけど(←これ大事)、寝不足で体調を崩したり、トラブルに巻き込まれたりしたら、心配だし悲しく思う」

「わかった、と言いつつ同じことを繰り返されるのは、あなたのことはどうでもいいと思っています、と伝えられているのと同じ。とても不愉快だし傷つく」

こんな風に正直に気持ちを伝えるのですね。
ここには何一つうそがない。それをどう感じるか、その先は相手の問題になのです。

それに、感情にまかせて不必要に言い過ぎてしまったり、時には暴言暴力にまで発展してしまうと、そうしてしまった自分に対して、今度は不愉快になり悲しくなってしまいますが、このように対処できると、そうできた自分に対しても許容の気持ちが生まれてきます。
ん、今回はなかなかやったな自分、えらいぞ、と。←非常に大事なポイント

まずはこの土台に立つことはとても大切なことのように思います。


今回の例のように、例えば怒りの根源が、最終的に「自分を大切に想ってもらいたい」ことだとわかるだけで、大分変ってくると思います。
これはワークデザインというシステム設計の思考法のうちの、機能展開という仕組みを使って考えています。
最終的に自分の本当に望むところが何なのか、が客観的にわかるようになってきますのでおすすめです。
ワークデザインについての講座は9月14日(金)東京、9月21日(金)京都で予定していますので、ぜひご参加してみて下さいね。

新着記事の更新情報をメールで受信できます。