もしかしてうちの子は発達障害?

育てにくいな・・・どうしてなんだろう?
もしかして、この子、発達障害?

そう思ったら、いてもたってもいられなくて、自分でもわかる発達障害の子の見分け方はあるのか、どこへ行けば診断してくれるのか、だれに相談すれば良いのか、どんなタイミングで病院に行けばいいのか、色々と思いめぐらしてしまうことと思います。

そんな不安に対して、わかりやすくまとめてみました。

【1.発達障害とは】

何となくADHDや自閉、アスペルガーなど、耳にしたことはあると思います。
ADHDといえば、じっとしていられない・乱暴、自閉はひきこもり・お友達と遊べない、アスペルガーはちょっとよくわからないけど変わった子・・・?

最初の頃は、おそらくそんな印象をお持ちなのではないでしょうか?

発達障害の定義については、文部科学省のHPに記載されています。
いろいろなサイトや書籍などで掲載されていると思いますが、国が掲げているものが基準になりますので、まずはこの表を見たほうがいいと思います。
発達障害の定義

そして、自閉症のうち知能の遅れが見られないもの(IQ75以上)を「高機能自閉症」、さらに知能の遅れも、言葉の遅れもみられないものを「アスペルガー症候群」と呼んでいます。

ちなみに広汎性発達障害の中に、自閉症も、もちろんその自閉症に含まれる高機能自閉症とアスペルガー症候群も含まれます。
どのタイプなのかはっきり明確に区分できず、様々な症状を併せ持っている場合に用いられてきた診断名ですが、2013年5月、日本でも広く用いられている米国精神医学会の診断の手引きが改訂され、「アスペルガー症候群」の分類名が消えるかわりに、自閉症スペクトラム(連続体)という診断名が用いられることになりました。

つまりはっきり区分けして、あなたは高機能自閉症ね、あなたはアスペルガーね、と診断する基準を設けることが非常に難しいため、区別をせずに連続体として捉える考え方です。

簡単にいえば、
年齢相応の言語・行動・運動・学習・コミュニケーションができず、それが部分的な偏りを持っているために非常にアンバランスな状態である症状
といえると思います。

勉強もできるし、言っていることもはっきりしているし、話せば「はい」と理解できる(実際はしていない)、それなのに何度も同じ間違いを繰り返したり、コミュニケーションが微妙に成り立たなかったり、自己管理が全くできなかったり、といったような状態です。

【2.わかりやすくいうとどういう特徴があるか】

赤ちゃんの頃


私たちにはよくわからない理由で、よく泣いたり、かんしゃくを起こしたりすることがあります。生後2ヶ月くらいの頃から、授乳しようとするとえびぞりになってしまったり、体を硬直させたりして、一般的な抱っこでの授乳が困難な場合があります。


また、抱っこを嫌がったり、眠るのが下手(寝つきが悪い、ちょっとした物音ですぐ起きてしまう、昼寝をしない、いつまでたっても睡眠のリズムが作りにくいなど)だったりすることもよくあります。
唾液を飲み込むのが下手で、あっという間にスタイがびしょぬれになってしまうということもあります。


ADHDの傾向が強いと、じっと抱かれている・大人しくベビーカーに座っている、ということがなく、興味のあるほうへ無理にでも行こうとします。


抱いている場合は、抱いている大人の体をよじのぼろうとしたり、抜け出そうとあばれたりします。
ベビーカーの場合は、生後5ヶ月も過ぎると、全身で体をよじったり動かしたりし、なんとか下からすり抜けようとします。
ある程度手先が使えるようになると、自分でベルトを外して、するんと下から抜け出したりするようになります。


逆に、自閉の傾向が強いと、抱いていたり部屋で寝かせていたり、ベビーカーに乗せていたりする際、全く微動だにせず、大人しすぎて、いるんだかいないんだかわからないような場合もあります。


1~2歳前後


同じ年頃のまわりの子と比べて、表情が乏しい、他人に興味を示さない、あるいは逆に興味の対象が次々と移りじっとしていない、よく物を投げたり壊したりする、好き嫌いが激しい、何かに異常にこだわる、などといった特徴が次第にはっきりしてきます。常動行動といって、同じところをぐるぐる回る、ぴょんぴょんはね続ける、手をひらひらさせる場合もあります。


また、逆バイバイといって、自分のほうに手のひらを向けてバイバイしたりする子もいます。
人を注視したり追視することが苦手な反面、扇風機や換気扇などプロペラ状の羽根や、電池でぐるぐる回るおもちゃなどをいつまでも見て楽しんだりします。


また、怪我をした際、普通の子なら流れる血を見て泣きわめくところを、微動だにせず、じいっと不思議そうに傷口を眺めたりしたりします。
逆に、どうでもいいような小さな傷でも、やたら絆創膏を貼りたがったりします。


ADHD児の場合、歩けるようになると、一瞬の隙をついてどこかに行ってしまったりします。
1歳半からは特に要注意です。


ほんの数秒の間に姿を見失ってしまうほどで、たとえば買い物へ出掛け、支払いの際にちょっとお財布に手をかけるために子供の手を離したその瞬間、もうどこかへ走り去っていったりします。
待て・止まれ・だめが聞けません。返事はしますが、体が勝手に動いてしまうため、本人にはその衝動を止めることができません。


自閉症スペクトラムの場合、歩けるようになっても、たとえばレジャーシートを敷いてあげると、その小さなスペースから1歩も出ずにずっと座っていたりすることもあります。


おもちゃや三輪車などの置き場所、置き方などに厳格にこだわったりします。
(言葉で伝えられないので、ただ癇癪を起こしているようにしか見えないことも)

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3歳前後


簡単な線や記号が上手にかけない(単純に横線を一本ひく、といった作業が上手にできなかったりする)、集団行動をしない(保育園などでお遊戯などの時間に一緒にやらないなど)。お友達と上手に遊べない(勝手にルールを作る、おもちゃの貸し借りができない、順番を待てないなど)、待て・止まれ・行くなという指示が全くといっていいほど聞けない、などといった行動が顕著になります。


病院に行っても待合室で座っていられず、医師の机の引き出しを開けようとしたり、聴診器などを勝手に触ろうとしたりするようなこともあります。


破壊や分解行動が好きで、親やお友達がせっかく作ったブロックや積み木、粘土の作品などを、見せたとたんに破壊したりします(悪気は全くありません)。


自閉傾向が見られる場合は、言葉の遅れや、言葉のオウム返し(どこ行くの?と聞いてどこ行くの?と答えるなど)、明らかに年齢不相応なコミュニケーション能力の遅れが目立ってきます。


幼稚園の頃


遠足や運動会などでみんなと一緒に楽しめない(脱走する、一緒の速さで歩けない、みんなと同じ動きができない、みんなと同じものを見て喜ばないなど)ささいな日常の行動にこだわる(5分前にトイレに行ったのに、家を出る前にはトイレに行く!というルールを絶対に守るため、無理にでもトイレに行くなど)、


誰にでもおもちゃをあげてしまう、仲間はずれにされてもわからない、
何度同じことを注意してもまた繰り返す、などといったことが問題となってきます。


異常にゲームやガチャガチャなどの賭け事に熱中し、引き離そうとすると、暴力で抵抗したり、この世の終わりのように激しく泣いたりします。


年長さんになってもオムツが取れず、トイレの場所や体勢などにこだわりが強かったりします。


また、手袋・帽子・靴下などを嫌がったり、洋服のちょっとした肌触りや形の違い、袖の長さなどにこだわったりします。




小学生の頃


プリント類を持ち帰らない、落し物や忘れ物が多い、支度に時間がかかる、姿勢が悪い(背筋を伸ばして座っていることができない)、給食の好き嫌いが多い、温度感覚が異常(冬でも半袖とか、少しでも肌寒いと夏の終わりでも冬物を着るとか)、鞄の中や机の引き出し・部屋の整理整頓が苦手、字が汚いなどといったことが注意してもなかなか直らなかったりします。


図形や文字を書くのが苦手なこともあります。
定規を使っても線をまっすぐ書けなかったり、となりの字とくっつきすぎたり、離れすぎたり、同じ大きさのバランスや濃さで書けなかったりします。
本人は四角形を書いたつもりでも、三角とか丸にしか見えないような図形を書いたりします。


絵の具やシャンプー、はみがき粉などのチューブやポンプ式のものから大量に出してしまう、物を静かに置くことができない(どん!と置いてしまう)といった、量や力加減を調節できないような行動がみられます。


なわとびやマラソン、ボール投げなどが苦手だったり、漢字が苦手だったり(へんとつくりをバラバラで記憶するため、入れ替わってしまったり、文字を文字としてではなく、記号のようなものと認識したりしている)、国語などの文章やテストの問題の行を飛ばしてしまうことが多かったり、かと思えば好きになったものには驚異的な集中力を見せたり、難しいことを記憶していたりし、一方的に話し続けたりすることもあります。


ある程度の年齢に達しても話しかけてくるときにやたら近い、秘密を守れない(秘密はいけないことだ、と認識しているため)、なんでも先生に言いつける、あるいは親の財布から黙ってお金をとったり、うそを平気でつくなどということもあります。


話の前後の脈略や、空気などを読めず、一方的にマシンガントークを繰り広げたり、とんちんかんな受け答えをしたり、主語が全く抜けた、誰が何をしたのかわからない、そしてオチが何なのかわからない話をしたりします。
(アスペルガーの代表的な例として、買い物に母親が留守で出かけている際、配達の人がきて「お母さんはいますか?」と聞くと「はい、います」と答えてしまうといったようなこと。母親という存在はたしかにあるが、今は買い物に出かけていて留守だ、ということを伝えなくてはならないことがわからない。)


小学校高学年になると、それまで何となくどっちかわからない、もしかしたら成長とともに直るかもしれないし、発達障害かもしれない・・・と日々花占いのような心持ちで心配していたママも、ついにこれはおかしいと決断できるほど、明らかに周囲の子と比べ、年齢不相応な未熟さ(たとえば、このくらいのことは小学1年生でもできるでしょ、というようなことについて何度も注意される)が際立ってきます。


厚生労働省のHPにもわかりやすくまとめられているので、ぜひご覧ください。
厚生労働省:知ることから始めよう みんなのメンタルヘルス



【3.特徴がわかりにくいケースもある】

しかしながら、ここからが大切なのですが、

市販されているガイドブックやインターネットの情報で、上記を含む発達障害児の特徴として挙げられているものが、必ずしも当てはまらない場合があるのです

発達障害といってもその程度や範囲は様々であり、例えば、ADHDというと落ち着きのない乱暴者というイメージがありますが、注意欠如の部分だけが目立ち、他はそれほど目立たない(普通の子供と同じ程度の落ち着きや集中力のなさで目立たない)場合も多々あります。

特に女の子の場合は、小学5年生~中学生くらいになってようやく、なんだかおかしいことに気づいたりすることもあります。
何度教えても、頭が臭いとか足が臭いなど、きちんと細かいところまでお風呂で洗えていなかったり、一見きれいにしているように見えるが、引きだしやクローゼットの中がぐちゃぐちゃだったりします。

アスペルガーや自閉症の特徴としてよく聞かれる、常動行動や逆バイバイなども全く見られなかったケースもあります。

また、運動能力に劣るといわれていますが、普通の子とさほど変わらない場合や、むしろコツをつかむのには時間はかかるけれども、コツさえわかれば器用にこなしたりする子もいます。

このような場合、なかなか親も含め、周囲も発達障害だとは気がつかず、たとえばADHDの注意欠如だけが目立つ子の場合は、単なる忘れっぽい子として学校の先生や親に注意されたり怒られたりし続け、それがもとでそれまで現れていなかった症状が出るようになってしまうこともあります。


【4.判断は素人では難しい】

前述の理由のほか、小さい頃は誰でもそういう傾向が多かれ少なかれあるため、発達障害かどうかの判断は難しいものです。

また、発達障害だったとしても、今度は明確に症状によって区別できない場合も多くあります。

ADHDだけどアスペルガーの傾向を少し併せ持っている場合などもありますし、アスペルガーのタイプのうち積極・奇異型と呼ばれるタイプはADHDと非常に良く似ていて区別がつきにくかったりします。

さらに、発達障害とは、今のところは生まれ持った先天性の脳機能の異常(発達の偏り)と定義されており、生まれた後の生育環境によって似たような症状を呈している場合は、発達障害とはいいません。

生後すぐに何らかの事情で施設に預けられ、十分な母親との愛着関係を築けなかった、父親による虐待があったなど、生まれた後の生育環境によっては、発達障害とは見分けがつかない症状を呈することもあるという結果が出ており、経験豊かな医師が、様々な検査や成育歴を含めた問診を経て初めて診断が下せる、まだまだ非常に診断が難しい領域であることを基本的に理解する必要があるようです。

詳しくはこちらに書かれているのでぜひご一読されてみてはいかがでしょうか。

注:次第に、生まれ持った先天性の脳機能の異常だけではない、つまり後天的なもの(食事や親のしつけなどを含む生活環境)によって発症するということも認められつつあります。

【5.不安な場合はどうしたらよいのか】


もしも気になるようでしたら、「発達障害児を診断できる、たしかな病院で診てもらうこと」をおすすめします。
小さいうちであればあるほど、正しく導いてあげることでよくなっていきます。


発達障害については、専門の知識と豊富な経験が必要のため、近所の小児科などでは診られませんので、必ず地域の発達障害支援センターや役所指定の保健婦さんなどを通して専門病院を紹介してもらってください。
東京都内であれば、都立大塚病院の児童精神科をおすすめします。


5歳をすぎると、「WISC」という知能検査を受けることができます。


これで理解できる能力と、実際に行動できる能力の「差」がどの程度あるか、というのを見ます。
ばらつきがあるほど、発達に凸凹があるということがわかります。


また、視覚優位なのか聴覚優位なのかといったこともわかります(視覚優位なら、言われるより図で見たほうが理解しやすい子、というように)ので、どうサポートしていけばいいかという指標にもなります。


ただし病院で診断を受ける目的は、あくまでも理由をはっきりさせることであり、必ずしも薬を服用することを推奨しているわけではありません。
薬の服用によって、すぐにその効果を実感でき、本人も周囲も生活が楽になります。また、今までできなかったことは脳内物質が足りていなかったせいであって、しつけや子供のせいではなかったことがはっきりわかります。


ですが、
薬そのものはサポートはしてくれど、根本的解決にはなりません


根本的解決には、下記にもあるとおり、まずは


脳の土台の材料になる栄養素をしっかり食事やサプリメントで補うこと、その上で知育や療育でシナプスを広げて行くことが大切
です。


発達障害だけでなく、脳の働き、全身の機能、足りない栄養素など、総合的な検査結果が出るので、個人的には今はこちらを全面的におすすめしています。毛髪検査のやり方


どんなデータが出るのかは、たとえばこちらをご参照ください。
毛髪検査のデータ例:読者の方(アスペルガー)


結果を元に、薬を飲まず、食事とサプリメントで体の中から構造的に整えていくというものです。
多くの方がこの方法で劇的に改善しています(もちろん個人差はあります)。



【6.もし発達障害といわれたら】

究極のところ、発達障害であったにせよ、そうでなかったにせよ、全ての人間の行動は「脳内物質の分泌バランス」によって決定します。
俗に言う「性格」も、結局は脳内物質のバランスによって左右されているわけですね。

たとえばノルアドレナリンが過剰状態になると、怒りやすくなったり、セロトニンの活性が低下すると、マイナス思考になったりします。
右脳、左脳、前頭葉どの部分の脳活性が強いか弱いかでも変わってきます。
(例えば、前頭葉の脳活性が強い場合は、過去にとらわれやすく、過集中になりやすい、反対に前頭葉の脳活性が弱い場合は、未来志向で、低集中など)

詳しくはこちらに書かれています。
活かそう!発達障害脳―「いいところを伸ばす」は治療です。

つまり脳内物質のアンバランスさを是正してあげることで改善していく可能性が多いにあるのです。

薬・療育・知育・運動療法など、全ての目指すところは、脳内物質の分泌バランスの調整と、脳内の神経ネットワーク=シナプスをたくさん作ることです。
これによって、足りていない感覚や機能を強化していきましょうということなのです。

ですが、その脳細胞や神経ネットワーク、脳内物質の材料になるのは、食べ物から摂取するアミノ酸やレシチン、DHAおよびこれらの働きを助けるビタミン・ミネラル類であり、そもそも論でこの材料が正しく満たされていないと、どんなに他の部分で頑張っても伸びていきません

最近では、このことに着目し、分子栄養学という専門知識を身につけたお医者さんも少しずつですが増え始めています。

分子栄養学とは、簡単に言ってしまうと、人間の全ての細胞は、食事(サプリメントを含む)から摂取する成分によってできている。従って、よりよい栄養素を摂ることで、脳を含む全身を変えていくことができる、というものです。


その前に忘れてならないのが、

発達障害と小麦・カゼインの関係、および腸の問題
です。

最近では、むしろこれが原因で発達障害を引き起こしているのではないかと言われているほどであり、まずここを治してあげないかぎり、どんなに様々な療育や知育をしても、一定以上の効果は望めません。
詳しくはこちらをご参照ください。
発達障害と小麦・乳製品の関係:小麦・乳製品が発達障害を引き起こす?!


また、発達障害と運動機能との密接な関係に気付き、適切な運動療法を行なうことで発達障害の症状と思われてきた様々なことが改善できたという事例も多く報告されています。

詳しくはこちらをご参照ください。
育てにくい子にはわけがある―感覚統合が教えてくれたもの (子育てと健康シリーズ)

発達障害児に詳しい施設や病院であれば、家族向けにこうした講習会を無料で開いてくれるところもありますので、ぜひ利用すると良いと思います。

これまでは、精神疾患といえば薬、発達障害は治らないというのが定説でしたが、こうした食事療法、そして様々な脳の情報ネットワーク構築のためのスキルトレーニングを積むことで、
「問題ないレベル」にまで修正していける可能性が大変高くなってきています。

これは発達障害であるなしにかかわらず、脳に良い影響を与える運動・食事・スキルトレーニングは、育児には大変すばらしい効果を生み出すものでもありますので、今からでもすぐ始めて何一つ損はありません。
ですので、少しでも不安を感じたら、まずはできることをどんどん取り入れて、良い生育環境を整えていきましょう。

詳しくは、発達障害は治るの?をご覧下さい。

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